曼珠沙華
北原白秋
ONSHAN. GONSHAN.何処へゆく、
赤い、御墓の曼珠沙華
曼珠沙華、
けふも手折りに来たわいな。
GONSHAN. GONSHAN.何本か、
地には七本、血のように、
血のように、
ちやうど、あの児の年の数。
GONSHAN. GONSHAN.気をつけな。
ひとつ摘んでも、日は真昼、
日は真昼、
ひとつあとからまたひらく。
GONSHAN. GONSHAN.何故 泣くろ。
何時まで取つても曼珠沙華、
曼珠沙華、
恐や、赤しや、まだ七つ。
日常的なものがまったく見慣れないものに変わっていくような怖さがかんじとられます。
「ひとつ摘(つ)んでも 日は真昼 日は真昼/ひとつあとからまたひらく」というフレーズは、何を表しているんでしょう。日常の中にある怖さを悪夢のような想像が表現されているのでしょうか。無心に彼岸花を眺めてはいけない意味深長な訴求なのでしょうか。
NIKON D3 AF-S NIKKOR 24-70mm 1:2.8 G ED ISO400
絞り優先 マルチパターン測光
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