田辺聖子文学館は、2007年(平成19年)大阪゜樟蔭女子大学創立90周年記念事業として田辺聖子の文学的偉業を讃え開館された。
田辺聖子は
わが母校の樟蔭大学に、田辺聖子文学館を作ってい頂けるのは、私の人生の大きな栄光であり、この上なき喜びである。
在学の半分は、戦時下で、軍需工場へ動員されたが幸い後半には平和が戻り美しい学園でかねて念願の国文学を学ぶことができた。世相はまだ雑然としていたが、学園には新時代への期待と学問への情熱が熱く燃え、またとなき輝やかしき青春だった。
と田辺聖子は述べている。
田辺聖子文学館の配置図 田辺聖子文学館資料より転載
1958年から1970年までの著書
1970年から1990年までの著書
1990年から2010年まで著書
宝塚歌劇を愛する田辺聖子の作品は「新源氏物語」等が舞台化されそり資料が展示されています。タカラジェンヌとも親しくされていたようです。
1947年卒業式の画像
2008年(平成20年) 文化勲章受章
館内の展示説明と愛蔵品そして著書と書斎等を眺めていると、田辺作品にあふれるユーモア感覚こそ田辺聖子の深い思いと優れた文章力のたまものだ。と思うとともにあのむごたらしい戦争被害を見て心に決めた。透徹した眼で自分自身に問いかける姿勢が脈々と流れているので「重いテーマをかるく、ふんわりとおかしく書く」田辺作品を読むとき、私達は面白く楽しみつつ人生と真剣に向き合う田辺聖子に出会い、今後もこれからも心揺さぶられるにはことは間違いなカー位だろう。これほど品格のある感性豊かで表現力豊かで高い作家だとさらに感じさせられていた。
源氏物語、小倉百人一首などの古典作品を扱った作品もあれば、現代の文学者の生涯をたどる『千すじの黒髪 わが愛の与謝野晶子』『花衣ぬぐやまつわる…―わが愛の杉田久女』といった伝記文学、あるいは、ユーモアと温かさに満ちたエッセイの数々。『女の長風呂』からやがて『ああカモカのおっちゃん』シリーズと呼ばれるようになる一連の作品がこの場で執筆されたのかと思うと親しみを持たされてしまった。
AFS NIKKOR35 f1.8GED
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